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分厚いラグのメリット・デメリットと選び方

分厚いラグのメリット・デメリットと選び方

クッション性が高く、ふかふかの踏み心地が魅力の厚手ラグ。
座っても、寝転んでも心地が良いため、特に子育て世帯から熱い支持を集めています。

一方で、厚手のラグはボリュームがあるため洗濯機で洗えないものが多いなどのデメリットあります。

思わぬ後悔を防ぐためにも、メリットだけでなくデメリットについても知っておくことが大切です。

本記事では、ラグ・カーペットの専門店が分厚いラグの種類と、厚手ラグのメリット・デメリットについてご紹介します。

分厚いラグの種類

クッション性が高いウレタンラグ

厚手のラグと言えば、ウレタン入りのラグが有名です。
それ以外にも、毛足の長いシャギーラグや、手織りのウールラグ・ギャッベなど様々なタイプがあります。

まずは、一般的な厚手ラグの種類と違いについてご紹介します。

ウレタンラグ

ウレタンラグ『ホリデープラス』

ウレタンラグに使用されるウレタン(ポリウレタン)とは、薬品を発泡させることでスポンジ状になった素材のことです。
マットレスの芯地にも使用されるウレタン素材は、優れたクッション性とふかふかの弾力性が魅力です。

ウレタンは大別すると、低反発と高反発の2種類があります。

低反発は反発力が低く、座ると柔らかで沈み込むような感触が魅力。
一方、高反発は反発力が高く、手で押すとギュッと押し返されるような弾力があります。

どちらも非常にクッション性が高く、床に座って過ごす時間の長い方におすすめです。

高反発と低反発ラグの違いについては、こちらの記事をご参照ください。

シャギーラグ

ふかふかのシャギーラグ

一般的に毛足の長さが30mm以上のラグを、シャギーラグと呼んでいます。

シャギーラグは一般的なラグに比べると、毛足のボリュームが桁違いです。
たっぷりの毛足を使用することで、ふわふわの座り心地を実現します。

また、毛足が長いシャギーラグは、インテリアに与えるインパクトも大きいです。
ボリュームのある長い毛足が織りなす陰影は、お部屋に複雑さや表情を持たせてくれます。

座り心地の良さと高いデザイン性を両立させたい方は、シャギーラグがおすすめです。
クッション性が欲しい方は、毛足の密度の高いシャギーラグをお選びいただくと良いでしょう。

毛足の密度が高いラグの特徴については、こちらの記事をご参照ください。

ギャッベ

ギャッベの上を歩く人

ギャッベとはペルシャ語で「粗い」という意味。
イラン南西部に住む遊牧民によって手織りされた、目の粗い敷物がギャッベです。

ギャッベの厚みは約1~3cm。
固い岩場や砂漠でも快適に過ごせる、高いクッション性を備えています。

ウール素材を100%使用したギャッベは、断熱性や保温効果も高いです。

そのクッション性の高さと機能性の高さから、遊牧民が屋外で過ごすテントにも使われています。

ギャッベについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

分厚いラグのメリット

ウレタンラグホリデープラスに座る女性

厚みのあるラグには、踏み心地以外にも多くのメリットがあります。

厚手ラグのメリットは以下の通りです。

■分厚いラグのメリット■

  • 踏み心地が良い
  • 防音効果も期待できる
  • 保温効果がある
  • 安全性が高い

踏み心地が良い

ふかふかのラグを踏んでいる

ラグは厚みが増すほど、踏み心地も良くなります。
長時間座っていても身体が痛くなりにくく、底つき感も少ないです。

ラグの上で座ったり、寝転んだり…。
生活のフィールドとして、床を広々とお使いいただけます。

また、犬や猫などのペットも、床の上が生活の基盤。
厚手のラグを敷いてあげることで、ペットも快適にお過ごしいただけるでしょう。

防音効果も期待できる

厚手のラグは、クッション性だけでなく防音性も高いです。
お子様やペットが遊んだり走り回ったりしても、階下に音が響きにくくなります。

集合住宅では、近隣の騒音対策予防として厚手のラグがおすすめです。

保温効果がある

高密度の高反発ウレタンラグ『ジョイナス』

カーペットはフローリングに比べて断熱性が高い床材。
毛足やウレタン素材をたっぷり使用した厚手のラグは、保温効果も期待できます。

寒々とした冬のフローリングも、ラグを敷くことで暖かく快適に。
底冷えを予防することで、暖房効率も高めることができるでしょう。

安全性が高い

クッション性が高い厚手ラグは、転倒時の衝撃も吸収してくれます。

赤ちゃんや小さなお子様がおられるご家庭では特に重宝する機能です。
ハイハイや伝い歩きで転倒してしまっても、ラグがクッション材となってくれるため大きな怪我を予防してくれることでしょう。

また、ペットはフローリングの硬い床では足腰に負担がかかりやすいです。
クッション性に優れた厚手ラグは、ペットの身体への負担も和らげてくれます。

分厚いラグのデメリット

厚手ラグの上を歩く女性

一方で、分厚いラグにはデメリットもあります。

厚手ラグのデメリットは以下の通りです。

■分厚いラグのデメリット■

  • お手入れが困難なことが多い
  • 段差ができる
  • 暖房器具の熱が伝わるのに時間がかかる
  • ウレタンラグはへたりやすい

お手入れが困難なことが多い

ラグを洗濯ネットに入れて洗濯機に入れる様子

厚手のラグは薄手のラグに比べてお手入れが難しいことが多いです。

厚みがあると乾きにくくなるため、水洗いできないラグも少なくありません。
水洗いができても、手洗いしかできないこともあります。

汚れやすいスペースに設置する分厚いラグは、撥水加工付きなどお手入れがしやすいものを選びましょう。

また、分厚いラグは折りたたんでもサイズが大きいので収納が難しくなることもあります。
収納場所は広めに確保するようにしてください。

段差ができる

ラグは厚手のものでは5cm程度のボリュームがあります。

小さいお子様や、すり足で歩く高齢者は躓きやすいため注意が必要です。

暖房器具の熱が伝わるのに時間がかかる

ウレタンラグ『ホリデープラス』

厚手のラグは、ホットカーペットや床暖房の熱が伝わるのに時間がかかるというデメリットもあります。

暖房器具の暖かさがすぐに欲しいときは、薄手のホットカーペットカバーが適していると言えるでしょう。

一方で、厚手のラグは保温効果によって、暖房器具の電源を切ってからも長く暖かさが続きます。

ウレタンラグはへたりやすい

特にソファやテーブルなど重い家具の下に置くと下手る。
ウレタンラグは使用とともにへたりやすい傾向があります。

ウレタンラグの寿命は3年程度。
一般的に低反発ラグよりも、高反発ラグの方がへたりにくく耐久性が高いと言われています。

ウレタンラグは消耗品と位置付けて、劣化すれば買い替えるようにしましょう。

ウレタンラグの寿命や見分け方についてはこちらの記事をご参照ください。

ウレタンラグは劣化すると、ウレタンがへたると共に黄色い粉が発生することがあります。
黄色い粉が発生した時の対処法はこちらの記事をご覧ください。

厚手ラグを選ぶポイント

おしゃれなウレタンラグ

ウレタンラグを選ぶときは、厚みやお手入れのしやすさなどに着目してお選びいただくと良いでしょう。

この章では、厚手ラグを選ぶポイントについて解説いたします。

厚み

インドギャッベの厚みを確かめている

分厚いラグと言っても、厚みは様々。
暮らしに合わせて最適なラグの厚みを選びましょう。

クッション性や踏み心地重視であれば、厚さ40mm以上の極厚ラグがおすすめです。
水洗いできるなど、お手入れのしやすさで選ぶなら厚さ20~30mm以内のほど良い厚みのラグを選ぶと良いでしょう。

特にシャギーラグを夏にも使われる場合は、30mm以内のものをお選びいただけます。

ドア付近にも敷く場合は、ドアとフローリングの隙間の幅にも考慮しましょう。

お手入れのしやすさ

撥水加工がついたウレタンラグ

厚手ラグは洗濯機で洗えないことも多いです。
また分厚いラグは、濡らすと重くなるため移動が大変になり、乾かすのにも時間を要します。

水洗いの回数が少なくすむように、日頃のお手入れしやすいラグをお選びください。

水を弾く撥水加工付きラグがおすすめです。
汚れてしまっても生地に水分が染み込むまでに時間がかかります。

ウール素材は水や油を弾く性質があり、多少の汚れは染み込みません。

機能や素材の特性を生かし、お手入れが簡単に済むようにしましょう。

サイズ

ウレタンラグの上に寝転ぶ子供

厚手ラグは敷き込む空間に合わせて選びましょう。

分厚いラグは、ドアの開閉に干渉してしまうことがあります。

ドアに干渉しないように、ラグのサイズや厚みを調節しましょう。

フローリングとドアの隙間を計測し、ドアの開閉に干渉しない厚みのラグをお選びください。

また、ドアに引っ掛か禍るような極厚ラグを敷きたいときは、小さいサイズのラグを取り入れるという方法もあります。
ソファの前やキッズスペースなど、ラグのクッション性や厚みが必要な場所を絞り込んでおくと良いでしょう。

夏にも使用できるか

ウレタンラグの上に寝転んでいる女性

厚手のラグを選ぶときは、季節を問わず使いやすいものを選びましょう。

保温性の高い厚手のラグは冬に最適ですが、夏には暑苦しく感じられることがあります。
夏を涼やかに過ごせるかどうかを基準にすると、オールシーズン使いやすいです。

ウレタンラグの中には、毛足の短いラグも多くあります。
高反発ウレタンは比較的通気性が良いので、夏にもお使いいただきやすいです。

また、ギャッベに使われるウールは吸湿性が高く、夏でもサラッとしています。
その他、綿や麻など天然素材を使用したラグは通気性が高く、夏にもべたつきません。

分厚いラグをオールシーズン敷きたい方は、『夏に快適に過ごせるか』にフォーカスを当ててお選びください。

ロボット掃除機との相性

おしゃれなウレタンラグ『ピースハック』にロボット掃除機をかけている

分厚いラグはロボット掃除機の進行を妨げることがあります。
ロボット掃除機を使用されているご家庭では、ラグの厚み・毛足の長さに注意しましょう。

ロボット掃除機が超えられる段差は約2cm程度が限度と言われています。
厚手ラグを購入される場合は2cmを目安にすると良いでしょう。
また、フチに勾配のある厚手ラグなら、2cm以上の厚みがあってもロボット掃除機が引っ掛かりにくいです。

ラグの毛足が長いと、ロボット掃除機に毛足が絡まってしまう可能性があります。
シャギーが傷んでしまうだけでなく、ロボット掃除機の故障を招く可能性があるため使用しないようにしましょう。

へたりにくさ

分厚いラグのクッション性を長く楽しみたい方は、ラグの耐久性にも着目して選びましょう。

ウレタンラグは、ウレタン部分が数年でへたってしまいます。
耐久性に優れた高反発のウレタンラグを選びましょう。

ウール素材を高密度に織り上げたギャッベは耐久性が非常に高いです。
長くお使いいただける分、コストは高くなってしまうため、費用と耐久性を天秤にかけながらお選びください。

当店おすすめの厚手ラグ4選

厚手のウールラグ

最後に当店おすすめの厚手ラグをご紹介します。

洗えるウレタンラグ『ワンダフィ』

サイズオーダー可能なウレタンラグ『ワンダフィ』

サイズオーダー可能なウレタンラグ『ワンダフィ』。
サイズのご指定ができる商品は、ウレタンラグでは業界初となります。

お部屋や廊下にウレタンラグをぴったり敷き込みたい、というお客様のリクエストにお応えしてワンダフィは誕生しました。

四角形のサイズオーダーは勿論のこと、凹凸加工や、掘りごたつ用のくり抜き加工なども承っております。

手洗い可能となっておりますので、万が一汚れてしまってもご自宅でお洗濯が可能です。

ワンダフィは厚さ28mmの他に、10mm、18mmの合計3種類を厚みをご用意しております。

極厚ウレタンラグ『ピースハック』

縁取り付きのウレタンラグ『ピースハック』

ピースハックは厚さ45mmの撥水機能付きウレタンラグです。
縁に傾斜がついており、シンプルながらも立体感のあるデザインとなっています。

ラグに足をかけている女性

縁にスロープがあることによって、ロボット掃除機が通りやすいことがメリットです。
(※機種や掃除機の進入角度によっては乗り越えられない場合もございます。)

また、縁が斜めになっているため、極厚でも歩行時に足が躓きにくくなっています。

ふかふかのクッション性と、家族の安心を両立させたい方におすすめの1枚です。

シャギーカーペット『カッセル』

ゴージャスなシャギーラグ『カッセル』

毛足の長いカットパイルと、毛足が輪っかになったループパイルを組み合わせるを組み合わせたカット&ループパイル仕様。

2層構造にすることによって、高い弾力性を発揮します。
シャギーラグのラグジュアリーな雰囲気を演出しつつ、ループパイルがしっかりとクッション性を発揮します。

洗えるシャギーラグ『フィーヌⅡ 円形』

厚手のシャギーラグ『フィーヌ2』

厚さ約50mmのロングシャギーラグ『フィーヌⅡ 円形』。

フィーヌⅡは目付量が1400g/m2と非常に高く、他のシャギーラグよりもボリュームがあります。
下地が見えないほど高密度ですので、底つき感が少なく思わず寝ころびたくなる心地よさ。

ラグ『フィーヌ』を洗濯ネットに入れている

フィーヌⅡは裏面に滑り止めがついており、掃除機が掛けやすいです。

洗濯機で丸洗いもできますので、オールシーズン清潔で快適にお過ごしいただけるでしょう。

インドギャッベ『バッチャ グレー ラインホワイト』

おしゃれなインドギャッベ『バッチャ』

おしゃれなインドギャッベ『バッチャ グレー ラインホワイト』。

羊毛本来の色をそのまま生かした、無染色のラグです。
無染色ウールはナチュラルな色合いと、羊毛本来の機能性の高さを体感いただけます。

ウールならではの魅力をたっぷりご堪能ください。

本記事のまとめ

本記事では分厚いラグの種類と、厚手ラグのメリット・デメリットについて解説いたしました。

厚手のラグにはウレタンラグ、シャギーラグ、ギャッベなどがあります。

厚みのあるラグのメリットは弾力性の高さ。
踏み心地が良く、衝撃を吸収するため小さいお子様やペットのプレイスペースにも最適です。

また、厚みがあるため保温効果や防音性などの効果も期待できます。

一方で、厚みによって段差が生まれるため、躓いてしまう危険性があります。

ウレタンラグを選ぶときは、欲しいクッション性や安全性を意識しながら厚みを選びましょう。

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