うっかりカーペットやラグにコーヒーをこぼしてしまったら、とても慌ててしまうと思います。
しかし、コーヒーのシミは、素早く適切な方法でシミ抜きをすれば比較的落ちやすいです。
「お気に入りのカーペットにコーヒーのシミが残ってしまった…」そうなる前に、シミ抜きの手順や注意したいポイントをしっかり確認して処置をすると安心です。
本記事では、『コーヒーのシミ抜き方法』について解説いたします。
今回、当店のスタッフが実際にカーペットにコーヒーをかけて、【シミ抜き検証】を行いました。
シミ抜きをして気づいたリアルな感想や汚れ落としのポイントなどご参考になさってみてください。
コーヒーの汚れの成分
カーペットの汚れやシミを落とす際に重要なのが、汚れの成分を確認することです。
汚れには大きく分けて、【油性】と【水溶性】の2種類があります。コーヒーの汚れは、水に溶けやすい【水溶性】のタイプです。
ただし、牛乳やコーヒークリープは油性なので、牛乳入りコーヒーは油性のシミ抜き方法(中性洗剤を使用した方法)になります。
水性・油性のシミ抜き方法についてはこちらの記事をご覧ください。
コーヒーのシミ抜きをおこなう前に
コーヒーは染料にも使われるほど色素が濃ゆく、長い時間放置していると色移りしやすい特徴があります。
汚れがついてしまった時は適切に、素早く対応することが大切です。
カーペットのコーヒーのシミ抜きをする上で大切なポイントをいくつかお伝えします。
洗濯表示を確認する
カーペットのコーヒーのシミ抜きをする際に、必ず洗濯表示の確認をしましょう。
▼洗濯処理に関する洗濯表示
水洗い不可![]() |
水洗い不可のため、洗濯できません。 |
手洗い可![]() |
手洗いによる洗濯のみ可能なので、洗濯機では洗濯できません。 |
洗濯機洗い可![]() |
洗濯機による処理が可能なので、洗濯機で洗濯できます。 |
出典:消費者庁HP.「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」.
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_02.html
上の表をご覧ください。×がついているマーク水洗いできず、洗濯できません。
洗濯表示表に『水洗い不可』と記載されている場合は、洗濯しないでください。
その他に、手洗い可能のマーク、洗濯機可能のマークがあります。
ぜひお持ちのカーペットの洗濯表示をチェックしてみましょう。
色落ちチェック
シミ抜きをした際に、カーペットそのものの色が落ちてしまっては元も子もありません。
そうなる前に、事前にカーペットの色落ちをチェックをすることをおすすめします。
下の表のように、色落ちのチェックをしてみましょう。
■色落ちのチェック方法■
- 中性洗剤の原液を白い布に付ける
- カーペットの目立たない所(端部分など)を先ほどの布でたたいて、白い布に色移りしていないか確認する
→洗剤を使用しても白い布に色移りしなかったら【洗剤でのシミ抜きOK】 - 洗剤で色移りしてしまったら、今度は白い布に水のみを含ませて、カーペットをたたいてみる
→白い布に色がつかなかったら、【水でのシミ抜きOK】
→白い布に色がついてしまったら、【シミ抜きできない】
シミ抜きできない場合や、少しでも色落ち・色移りと疑われる際は、クリーニング店へ相談することをおすすめします。
コーヒーのシミを落とすポイント
コーヒーのシミを落とすポイントを4つお伝えします。ご一緒に見ていきましょう。
素早く対処する
コーヒーには「タンニン」という色素が含まれており、染料にも使われるほどです。
時間が経てば経つほど、繊維の奥までコーヒーが浸透し、シミは落としにくくなります。
またシミを放置すると、タンニンが酸化しシミが変色します。
こぼしてしまったら素早く対処するようにしましょう。
カーペットを擦らない
シミを落とすためにカーペットを擦ってしまうのはNGです。
カーペットの繊維が傷んだり、コーヒーが広がってしまい兼ねません。
汚れは擦るのではなく、上から押さえつけて汚れを吸わせるか、叩いて落としましょう。
熱湯を使わない
コーヒー豆には微量にたんぱく質も含まれているため、熱湯でのシミ抜きは避けましょう。
たんぱく質がお湯で固まり、シミが落ちにくくなる可能性があります。
シミ抜きをする際は、水か30度以下のぬるま湯を使用しましょう。
中心に向かって拭き取る
コーヒーを拭き取る時は、必ず外側から中心に向かって拭きとりましょう。
中心から外側に拭くと、コーヒーが広がり汚れの範囲が広がってしまいます。
外側から中心に拭き取ることが汚れを広げないポイントです。
カーペットについたコーヒーのシミ抜き方法
コーヒーの汚れがカーペットに吸収される前に、早めの処置が大切です。
シミ抜きに必要な物や手順がわかっているとスムーズに処置できるので、覚えておくことをおすすめします。
ご準備いただきたいのがこちらです。
■コーヒーのシミ抜きに必要な物■
- 大きめのタオル 2枚程
- 水をためるもの(洗面器、ボウルなど)
- ティッシュ
それでは、シミ抜きの方法をお伝えします。
カーペットについたコーヒーのシミを取るときは以下の手順で行います。
■コーヒーのシミ抜き手順■
- 布でコーヒーを吸い取る
- 水拭きをする
- 汚れた部分に水をかける
- 乾いたタオルで拭き取る
- 乾燥させる
それでは、詳しくシミ抜きの方法をご説明いたします。
①布でコーヒーを吸い取る
まずは、乾いたタオルでコーヒーの水分をしっかり拭き取ります。
カーペットにコーヒーが浸透する前に、素早く、しっかりと水分を吸い取りましょう。
その時に重要なのが、必ずシミの外側の水分から吸い取り、内側に向かって拭くようにしてください。
内側(中心)からタオルを押し付けてしまうと、コーヒーが広がりシミの範囲も広がってしまうのでご注意ください。
そっとタオルをコーヒーのシミに添えて、タオルで水分を吸収するイメージです。
②水拭きをする
洗面器やボウルに水を用意して、タオルを濡らします。
水拭きをする時は、しっかりとタオルの水を絞ってください。タオルが濡れすぎているとカーペットのシミを広げてしまいます。
ここでご注意していただきたいことは、カーペットの繊維を傷つけてしまうので、ゴシゴシ拭くのはNGです。
シミは取れたとしても、カーペットの繊維が傷ついてしまい繊維のほつれや、毛羽立ちが起こってしまうと復元が難しくなってしまいます。
シミ抜きのポイントは、タオルを上から強く押さえるようにして、汚れをタオルに吸わせるイメージで処置することです。
③汚れた部分に水をかける
水を汚れの外側から内側にかけます。
毛束がしっかり濡れるくらい水をかけましょう。
カーペットの裏にも水が染みたり汚れが移ることがあるので、床とカーペットの間に厚手のタオルを敷くことをおすすめします。
しっかりとカーペットに水をかけることで、コーヒーの汚れを浮かせる効果があります。
また、コーヒーのシミ抜きをする際には、水または30度以下のぬるま湯を使用しましょう。
④乾いたタオルで拭き取る
先ほどの③の工程で、浮かせた汚れを乾いたタオルで拭き取っていきます。
水気を取る時も、汚れが広がらない様に注意しながら、外側から内側に向かって拭きとります。
この水をかけて拭き取る作業を、3~4回繰り返します。
シミ抜きに集中しすぎるあまり、ゴシゴシと強く擦ってしまわないようにご注意ください。
カーペットの毛が抜けてしまったり、生地が傷んだりしてしまわないためにも、水分は上から押さえるように拭き取るようにしましょう。
⑤乾燥させる
シミ抜き後のカーペットは、基本的に裏返しして直射日光を避けた日陰で干します。
日光でカーペットの毛足が傷むのを防ぐためです。
また、半乾きの状態だと臭いが発生したり、カビが生えてしまうことがあるので、しっかりと乾燥させるようにしましょう。
梅雨の時期や寒い冬場など室内でカーペットを干す場合や、外で干すのが難しい場合は、サーキュレーターや除湿器を使って乾かします。
特に裏面は湿気がこもりやすいため、半分めくった状態で裏面にもしっかりと風を送ると良いでしょう。
室内でカーペットを干す時のポイントとして、室内の温度や湿度が高くなってしまわないように注意することです。
お部屋がジメっとして、暑い場合はカーペットも乾きにくいです。
室内の湿度や温度も気にかけてあげるとカーペットが乾きやすくなり、また快適に過ごせるのでおすすめです。
コーヒーの汚れ落ちを検証しました


当店のスタッフが、コーヒーのシミの汚れ落ちを検証してみました。
コーヒーをカーペットのサンプルにこぼして、前章のコーヒの汚れ落としの手順でシミ抜きをした結果がこちらです。
シミ抜きをした感想・気づいたこと
■シミ抜きのポイント■
- シミ抜きの手順をしっかりと頭に入れて処置する
- 出来るだけ早くシミ抜きをする
- タオルに汚れを吸わせるイメージで、ギュッと上から押さえつける
■気づいたこと■
- 焦らずに、迅速に対応するとコーヒーのシミは取れやすい
- カーペットを叩きすぎると生地が傷む感じがした
- シミ抜きの時、カーペットの下からも水分・汚れが落ちるので、タオルを下に敷くと良かった
カーペットに付いたコーヒーのシミ抜きは、手順を確認する&迅速な処置が大切です。
ぜひご参考になさってみてください。
シミ抜きの失敗談

中性洗剤を使ったり、トントンと叩きながらシミ抜きをしましたがくっきりとシミが残ってしまったのです。
そして、カーペットを傷つけないために擦りすぎないことが大切です。
撥水カーペットのシミ抜き
ちなみに撥水カーペットでは、コーヒーが水滴になりカーペットにしばらくとどまっていました。
タオルなどを準備をする時間が十分にあったので、慌てずにシミ抜き作業ができました。
拭き取りをした段階でほぼシミが落ちたのは驚きました。
撥水機能のあるカーペットは、汚れが付きにい&落としやすかったのでとても心強かったです。
牛乳入りコーヒーの汚れには中性洗剤を使う
牛乳入りのコーヒー、クリープ入りコーヒーなどのシミを取るときは以下の手順で行います。
■牛乳入りコーヒーのシミ抜き手順■
- 布でコーヒーを吸い取る
- 水で薄めた中性洗剤で水拭きする
- 汚れた部分に水をかける
- 乾いたタオルで拭き取る
- 乾燥させる
牛乳入りのコーヒーやコーヒークリープが入ったシミには、油性の汚れも含まれるので中性洗剤を使用します。
中性洗剤を水で薄めて、それを含ませたタオルをしっかりと絞ります。
コーヒーの汚れに対して、タオルでぎゅっと押さえたり、つまむ様にしてシミを落としていきましょう。
時間がたったシミを落とす方法
コーヒーをこぼしてしまい、時間が経ってしまったシミは繊維の奥、生地の内部まで浸透していることが多いため、汚れを落とすのが難しい場合があります。
レモン汁やお酢を使用して汚れを落とす方法をご紹介します。
- 水に濡らして固く絞ったタオルにレモン汁やお酢を染み込ませる。
- トントンと汚れを叩きながら落としていく
- シミが目立たなくなってきたら、固く絞ったタオルで水拭きする
- 直射日光の当たらない場所で干して、しっかりと乾かす
この方法でも落ちない場合は、カーペット専用の汚れ落とし洗剤を使用するかクリーニング店にご相談されることをおすすめします。
汚れの予防には撥水ラグ・カーペットがおすすめ
お伝えしたコーヒーのシミ抜き方法でも汚れが落ちない場合は、お近くのクリーニング店やカーペットのクリーニング専門業者にご相談するといいでしょう。
しかし、時間が経ってしまったシミは落とすのに限界があり、クリーニングの費用が高額になることもあるので悩みどこだと思います。その際は、買い替えもご検討されることをおすすめします。
もし、カーペットの買い替えをお考えの場合、汚れの予防には撥水機能がついたラグ・カーペットにしてみてはいかがでしょうか。
撥水効果のあるカーペットなら、コーヒーをこぼしても水玉状になり染み込みにくいため乾いたタオルで拭き取るだけで簡単にきれいにできます。
お手入れしやすく、汚れの予防になる撥水機能がついたラグ・カーペットをご紹介します。
撥水機能はもちろん、デザインでもお部屋をおしゃれに魅せてくれるラグ・カーペットはこちらです。
ジョイナス
マイクロファイバー素材を使用した撥水効果の高いラグです。
肌触りが良く、また高密度のウレタンを使用しているから防音効果にも優れています。
耐久性に優れ、へたりにくいのも嬉しいポイント。
薄いのにしっかりとした高反発のラグだから、寝転がって快適に過ごせます。
ホリデープラス 高反発 50mm
撥水効果の高い、極厚のウレタンラグ。
マイクロファイバー素材を使用し肌触りの良さがありつつ、高反発のウレタンを使用し防音や耐久性にも優れています。
厚手でふっくらしているので、小さなお子様やペットのいるご家庭に最適です。
ホットカーペットや床暖房にも対応しているので、オールシーズン敷いてお使いいただけます。
バンジュ
強力な撥水効果のあるナイロンカーペット。
水分がカーペットの上でしっかりと水玉になってとどまってくれるので、水分をこぼしてしまった時も慌てずに対応できます。
撥水機能以外にも、高い消臭効果のある「トリプルフレッシュII」、防ダニ、防炎、ホットカーペット・床暖房可能機能なども付いています。
幅広いライフスタイルにご利用していただけるカーペットです。
コロエ
撥水機能と高い消臭効果を誇るオーダーカーペット。
光も電気も使用せずに消臭できる「トリプルフレッシュII」が、生活臭やペットの臭い、たばこの臭いなどを空気中の酸素を使って消臭してくれます。
ミックスカラーのカーペットは汚れも目立ちにくい上に、色味も自然な印象も与えてくれるので、お部屋一面にしいても圧迫感がなくお使いいただけます。
カラー展開も淡い色が多いので、インテリアとの馴染みも良いです。
プルーフ
撥水する糸で織られたパイルは、カーペットの内部まで水分が全く染み込まない超撥水カーペット。
飲み物や水分の小さな水玉レベルからしっかり弾いてくれて拭き取れます。
一晩経っても水分が染み込まなかった実験済みの商品です。
水分や汚れが気になるキッチンや、ダイニングテーブルの下、お子様やペットとくつろぐリビングにも最適です。
タイルカーペットだから気になった場所を気軽にはがして手洗い出来るのも嬉しいポイントです。
本記事のまとめ
本記事ではカーペットについたコーヒー汚れのシミ抜き方法について解説いたしました。
コーヒーは水性の汚れのためぬるま湯で落とすことができます。
時間が経つとシミが落ちにくくなるため、汚れしてしまったときはすぐに処置を行いましょう。
熱湯をかけるとコーヒーに含まれるタンパク質が変性する可能性があるため、ぬるま湯で掃除してください。
コーヒー牛乳や生クリームを含んだコーヒーは中性洗剤を使うと落としやすいです。
強く擦るとカーペットの毛足が傷みやすいため、上からギュッと押さえる様にして処置してください。
カーペットにコーヒーをこぼしてしまっても諦めず、落ち着いて対処しましょう。