暑さが厳しい夏、どんな素材のカーペットなら快適に過ごせるのでしょう。
コットンや麻、い草など夏らしいさっぱりとした天然素材をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
ラグ・カーペットの専門店では、ウール素材のカーペットもおすすめしています。
ウール素材の吸湿性は、コットンの約2倍。
湿気を吸収するため、暑い夏にもべたつかず快適にお過ごしいただけます。
夏に使用するウールカーペットは、毛足が短いものをお選びいただくと良いでしょう。
この記事では夏にウールラグを使用するメリットと、夏に最適なウールカーペットの選び方をご紹介します。
ウールラグは夏に暑い?
ウールといえば、セーターやマフラーなど冬に使用するイメージが強い素材。
そのため、夏に使用することに疑問を抱かれるかもしれません。
ウールが夏にも過ごしやすい理由として、ウールは優れた吸湿性を持つことが挙げられます。
ウールは高い吸湿性を持つ素材です。
汗ばむ季節もサラリとした手触りで、快適にお過ごしいただけます。
夏にこそウールラグをおすすめする理由
この章では、夏にウールカーペットをおすすめする理由を解説します。
ウールカーペットの主なメリットは以下の通りです。
- さらりとした手触り
- 冷房効率を高めてくれる
- 豊かな弾力性
- お手入れのしやすさ
さらりとした手触り
ウールカーペットを夏におすすめする最大の理由は、ウールの吸湿性の高さにあります。
ウールは吸湿性が高いため、ラグの上で過ごしていても、まとわりつくような暑さを感じにくいです。
羊の毛には、スケールと呼ばれるうろこ状の繊維の層があり、そこから湿気(水蒸気)を吸放湿します。
ウール繊維の湿気の吸湿量は非常に多く、コットンの約2倍、ポリエステルの約40倍となっています。
じめじめした梅雨や夏には湿気を吸い取り、表面をサラッとした状態に保っているのです。
また、湿度は体感温度とも密接に関係しています。
湿度が低くなることで、同じ気温でも体感温度が低くすることができるでしょう。
冷房効率を高めてくれる
ウールの繊維はクリンプと呼ばれる縮れがあることで、隙間に空気を多く含みます。
そのため、ウール保温性や断熱性が高い素材です。
冬はこの保温性の高さを活用して、床暖房やホットカーペットの熱を長く保つ効果が期待できます。
一方、夏はどうでしょうか?
何もない状態では冷感効果はありませんが、クーラーと併用すればクーラーの冷気を長くキープすることができます。
保温性や断熱性が高いという事は、温度変化が緩やかになるという事。
エアコンを切ってからしばらくの間は、ひんやりとした感触をお楽しみいただけるでしょう。
豊かな弾力性
夏ラグと呼ばれる敷物は、お手入れのしやすい薄手のものが一般的です。
そのため、フローリングに座っていると足腰が痛くなってしまうことがあります。
一方、ウールは弾力性の高い素材です。
ウール素材はクリンプの縮れがバネのような役割を果たし、優れた弾力性を発揮します。
弾力性の高いウールラグを敷くことで、夏でも床に座ってゆったりとお寛ぎいただけるでしょう。
お手入れのしやすさ
ウールには自浄作用があります。
ウールは繊維にほど良く油分を含んでいるため、湿気は吸い込みつつも、水分は弾く効果を持っているのです。
そのため、汚れが内部まで浸透しにくく、布などでサッと拭き取ることができます。
また、ウールは静電気が発生しにくい素材です。
そのため、毛足に埃などが吸着しにくく、きれいな状態を保つことができます。
ウールカーペットの日頃のお手入れについては、掃除機をかける程度で十分です。
夏に嬉しい優れたメンテナンス性もウールならではの魅力と言えるでしょう。
夏にウールラグを使用するときの注意点
ウールは夏にもご使用いただけますが、いくつか使用上で注意が必要なこともあります。
この章では、夏にウールラグを使用するときの注意点について解説いたします。
湿気がこもると臭いが発生する
ウールは吸湿性の高い素材です。
しかし一方で、湿気を吸い取りすぎると、こもったような臭いが発生することがあります。
この臭いは、ウールが容量いっぱいに湿気を吸い取った証です。
陰干しなどでカーペットを乾燥させることで臭いを和らげることができます。
また、日頃から換気を行い空気をこもらないようにすることでもウールのに良いを予防できるでしょう。
接触冷感効果はない
ウールのラグはべたつきにくく夏にも使いやすいですが、触れたときに「ひんやり」するような冷感効果はありません。
ウールラグだけで涼しく過ごすことは難しいです。
近年猛暑日が多いので、暑い日は我慢なさらず、クーラーも併用してお過ごしください。
クーラーの冷気をラグの中に閉じ込めることで、冷たい感触を長く保つことができます。
接触冷感ラグをお探しの方はこちらをご覧ください。
水洗いできないものが多い
ウールはお手入れしやすい素材ではありますが、水洗いは難しいです。
ウールを水洗いすると縮んだり型崩れしてしまう可能性があります。
夏は洗えるラグが使用したいという方には、あまり適していないかもしれません。
汗や汚れが気になる方は、ウールラグよりも洗えるラグの方が安心してお使いいただけるでしょう。
夏に使いやすいウールラグの特徴
夏を快適に過ごすには、ウールラグの選び方にも工夫が必要です。
この章では、夏に使用しやすいウールラグの特徴について解説いたします。
夏に最適なウールラグの特徴は以下の通りです。
- 毛足が短い
- 寒色やニュートラルカラー
- ループパイル
毛足が短い
カーペットは、毛足が長くなるほど纏わりつくような暑さを感じやすくなります。
それは吸湿性の高いウールも例外ではありません。
調湿性が高いウールと言えど、毛足の長いものはやはり暑さを感じやすくなります。
毛足は1~2cm程度を目安にお選びいただくと良いでしょう。
他の夏のラグをお選びいただく場合も、毛足が短いラグの方が快適にお過ごしいただけます。
寒色やニュートラルカラー
カーペットの色は見る人の心にも影響を与えます。
赤やオレンジなどの暖色は、体感温度を高めてしまうことがあります。
夏に使用するなら、青色などの寒色のウールラグがおすすめです。
また、オールシーズン使用するなら温度を持たない中間色やニュートラルカラーを選びましょう。
ニュートラルカラーなら、ウール本来の毛並みの風合いを感じていただけます。
ループパイル
カーペットは毛足の種類によって手触りが異なります。
カーペットの毛足は大別すると、ループパイルとカットパイルの2種類です。


ループパイルの方がサラッとしていて夏にも使いやすいと言われています。
毛足がカットされているカットパイルは、毛足が長いと暑さを感じやすいですが、肌触りはループパイルよりも良くなります。
肌に触れて使用する頻度なども加味し、敷く場所に合わせてどちらのパイルが良いかご検討ください。
夏におすすめのウールラグ・カーペット6選
最後に夏におすすめのウールラグ・カーペットをご紹介します。
アルタ
夏らしいターコイズブルーとアイボリーの色合わせが美しいウールラグ『アルタ』。
アンティーク調の落ち着いたデザインが目を引きます。
毛足の詰まったループパイルのラグですので、毛足がべたべたする心配もほとんどありません。
暑い夏を爽やかに彩る一枚です。
ノウール
淡い水色のウールラグ『ノウール』。
雪の結晶をイメージしたノルディックデザインが、空間を涼やかに彩ります。
パターンデザインは華やかでも空間になじみやすく、コーディネートもしやすいです。
希少性の高いノルウェー産ウール100%使用しています。
山岳地帯の厳しい冬を乗り切る羊は撥水性があり、手触りもしなやかです。
マヤ
ウール本来の毛の風合いを生かした無染色ウールを使用しています。
脱色や染色をおこなわない無染色のウール。
染色しているウールラグよりも、一層強くウールの風合いや機能性を感じていただけます。
染色をせず自然のままの色合いを活かすため、1枚1枚微妙に表情が違っています。
飾らない、ウール本来の美しさをご堪能下さい。
ソヨカ
深海や夏の空を思わせる深いブルーのウールインドギャッベ『ソヨカ』。
インドの職人が1枚ずつ丁寧に手機織りで作り上げた、真心のこもったウール100%のラグです。
ギャッベに織り込まれた文様には、子孫繁栄や家族の健やかな成長などの願いが込められています。
視覚から涼やかさを演出してくれる爽やかなブルーと、明るいアイボリーの2色展開。
ピュアウール
ベーシックなデザインのウールカーペット『ピュアウール2』。
裏面には防音性の不織布を使用していますので、マンションの騒音対策にも役立ちます。
大粒のループパイルがぎっしりと詰まっており、さらりと心地よい手触り。
汚れにくくお手入れしやすくウールは、オールシーズン使用する敷き詰めカーペットにおすすめの素材です。
マルタン
カラフルなネップが空間に表情を与えてくれるウールカーペット『マルタン』。
遠目で見るとわかりにくいですが、ループパイルに色とりどりのネップが織り交ぜられています。
空間にさりげない彩りと奥行きを与えてくれる1枚です。
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ウール以外にも夏向けのラグはたくさんあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
本記事のまとめ
本記事では夏にウールカーペットがおすすめな理由と、暑い季節に使いやすいウールカーペットの選び方について解説いたしました。
ウールは、夏に使用しやすいカーペット素材の1つです。
吸湿作用によって蒸れにくいことから、汗ばむ季節もさらりとした手触りをしています。
また、ウールは弾力性が高いため夏の床座生活を快適にしてくれることでしょう。
一方でウールは湿気を吸収しすぎると臭いが発生することがあります。
定期的に換気をおこない、ウールの中にこもった湿気を逃してあげましょう。
夏に使用するのであれば、ループパイルや毛足の短いカーペットがおすすめです。
今年の夏はウールのカーペットで、サラッと快適に過ごしましょう。