正面付けとは窓枠の正面にロールスクリーンを取り付ける方法のこと。
光漏れが少ないだけでなく、窓を大きく見せる効果も期待できます。
一方、正面付けは窓枠の前に設置するため、エアコンや家具などに干渉しないか確認が必要です。
ロールスクリーンは取り付け方法によっても使い勝手が異なるため、購入前に知っておきましょう。
本記事では、窓装飾プランナーが正面付けロールスクリーンの特徴について解説いたします。
取り付け方法の種類
正面付けについて詳しく紹介する前に、まずはロールスクリーンの取り付け方法を紹介します。
ロールスクリーンの主な取り付け方法は、『正面付け』『天井付け』『カーテンレール付け』『つっぱり式』の4種類です。
窓枠正面に設置する方法ネジで固定する
窓枠や部屋の天井に設置する方法ネジで固定する
カーテンレールに設置する方法専用金具で取り付ける
突っ張り棒のように設置する方法専用品またはテンションバーで取り付け
このうち、正面付けと天井付けは壁や窓枠にネジ穴をあける必要があります。
壁に穴をあけるのが難しい賃貸住宅では、カーテンレール付けやつっぱり式が人気です。
ロールスクリーンの正面付けとは？
正面付けとは、ロールスクリーンを窓枠正面に設置する方法です。
窓を覆うように取り付けるため光漏れが少なく、DIYでも比較的取り付けが簡単と言われています。
天井付けと正面付けの違い
天井付けと正面付けはどちらもネジを使用して固定する取り付け方法ですが、設置場所や見た目の印象が少し異なります。
取り付け方によって採寸方法も異なるため、ロールスクリーンを選ぶ前に両者の違いについて知っておくと良いでしょう。
ここでは、混同されやすい天井付けと正面付けの違いについてご説明します。
▼天井付けと正面付けの違い▼
| 天井付け | 正面付け |
| 窓枠やカーテンボックスの内側に設置 または 部屋の天井に設置 |
窓枠の正面に設置 |
| すっきり広々とした印象 | 存在感があり、窓が大きく見える |
| 窓枠内に設置すると光漏れしやすい | 光漏れが少ない |
| 採寸・取り付けが少し難しい | 採寸・取り付けは比較的簡単 |
窓枠の正面に設置する正面付けに対し、天井付けのロールスクリーンはカーテンボックスや窓枠などの中に設置可能です。
枠内に納まるため、天井付けの方が全体的にすっきりとした印象になります。
一方で、窓枠内に天井付けで設置するとサイドからの光漏れが発生してしまうことがあります。
また、スクリーンをぴったり窓枠内に収める必要があるため、ご自身で採寸や取り付けをする際には難しく感じられることがあるでしょう。
正面付けは、窓枠より大きい分には設置に支障がないため採寸や取り付けが比較的簡単と言われています。
正面付けロールスクリーンのメリット
ロールスクリーンを正面付けするメリットについてご説明します。
正面付けのロールスクリーンのメリットは以下の3つです。
■正面付けロールスクリーンのメリット■
- 光漏れが少ない
- 遮熱性が高い
- 取り付けしやすい
- 窓を大きく見せられる
それぞれ詳しくご説明いたします。
光漏れが少ない
つっぱり式や天井付けのロールスクリーンは、窓枠内に設置するため窓枠とスクリーンに隙間ができてしまいます。
一方、正面付けのロールスクリーンは、窓を広く覆うため光漏れが少ないです。
寝室のように外からの光を遮っておきたい場所には、正面付けでロールスクリーンを設置しましょう。
窓枠との間に隙間がないため、プライバシー対策にも最適です。
光を遮りたい場所には、遮光生地のロールスクリーンをお選びください。
遮熱性が高い
また、隙間なく窓を覆うことで遮熱性も高めることができます。
西日や日光が気になる窓にも正面付けのロールスクリーンがおすすめです。
遮熱生地のロールスクリーンをお選びいただくと、外からの熱をさらに軽減することができるでしょう。
取り付けしやすい
正面付けのロールスクリーンは、採寸や取り付けが比較的簡単です。
天井付けや、つっぱり式、カーテンレール付けは、限られた場所に設置するため、より正確な採寸が必要となります。
一方、正面付けのロールスクリーンは、多少採寸を間違えてしまっても、窓枠よりも大きなサイズであれば設置可能です。
また、壁面に取り付けできる正面付けは、窓枠内に設置する天井付けに比べて取り付けもしやすいでしょう。
DIYの経験が少ない方は、天井付けよりも正面付けのロールスクリーンがおすすめです。
窓を大きく見せられる
正面付けしたロールスクリーンで窓枠を隠すことで、窓を大きく見せることができます。
特に高い位置からロールスクリーンを設置すると、空間の高さが強調され、お部屋をダイナミックに演出できるでしょう。
正面付けロールスクリーンのデメリット
一方で、正面付けのロールスクリーンは付近のエアコンや家具に干渉してしまう可能性があります。
この章では正面付けロールスクリーンの設置するときに注意すべきデメリットについて解説いたします。
圧迫感が出やすい
正面付けは、窓枠や壁からせり出すように設置する方法です。
そのため、狭い空間では圧迫感が出てしまうことがあります。
窓の前に家具を置いている場合は、天井付けの方が空間をすっきりとレイアウトできます。
上部に埃が溜まりやすい
正面付けのロールスクリーンは、窓枠から飛び出した状態で設置します。
そのため、窓枠内部に設置する天井付けやつっぱり式に比べて、上部に埃が溜まりやすいです。
巻き取り部分が見えているタイプのロールスクリーンでは、上部に埃が溜まるとスクリーンも汚れやすくなります。
生地に埃や小さなゴミが溜まると、スクリーンが正しく巻き上がらず、巻きズレの原因にもなるため注意が必要です。
ハンディモップなどを用いて、スクリーンの上部も埃を取り除きましょう。
家具に干渉する可能性がある
正面付けのロールスクリーンは、窓枠よりも大きな幅が必要です。
そのため、窓枠のすぐ近くにエアコンや家具などがあるような間取りでは、ロールスクリーンが干渉してしまうことがあります。
正面付けでロールスクリーンを設置するときは、周辺の環境の確認も行いましょう。
ネジで固定する必要がある
正面付けのロールスクリーンはネジで固定します。
壁に穴が開ける必要があるため、賃貸住宅などでは取り付けできないことも多いです。
壁を傷つけたくない場所にはつっぱり式やカーテンレール付けのロールスクリーンを設置しましょう。
正面付けのロールスクリーンはどこにでも設置できるわけではありません。
ネジで固定するため、下地のある固いスペースに設置する必要があります。
窓枠のすぐ上に下地があるとは限りません。
設置するときは、下地チェッカーで下地の有無をご確認ください。
正面付けロールスクリーンの採寸方法
ロールスクリーンの採寸方法は、取り付け方法によって異なります。
正面付けのロールスクリーンは、窓枠の外寸を目安に採寸を行いましょう。
また、光漏れを防ぐため窓枠外寸よりも大きな幅で注文することが大切です。
この章では、正面付けロールスクリーンの採寸方法をご説明します。
採寸方法
正面付けのロールスクリーンは、窓枠の外寸の高さと幅を計測してください。
また、窓枠の上側に取り付ける場合は、取り付け位置から窓枠下までの丈を測りましょう。
注文サイズの決め方
窓枠外寸通りのサイズで注文すると、横から光漏れしやすくなってしまいます。
窓枠よりも大きいサイズで注文するようにしましょう。
■幅の注文サイズ■
目安として、当店のロールスクリーンでは採寸サイズより5～10cm大きいサイズで注文することを推奨しています。
窓枠の両端に25mmずつのゆとりが生まれることで、スクリーン横からの光漏れが少なくなるからです。
■丈の注文サイズ■
丈の注文サイズは、窓の種類によって異なります。
掃き出し窓や地窓など、下部が床に接している窓は、窓枠外寸の通りに注文します。
窓枠より上部に設置したい場合は、お好みで長さを調節してください。
腰高窓の場合は、下からの光漏れを防ぐために窓枠外寸よりも10～15cm大きいサイズで注文しましょう。
遮光性を高めたいときは、より長い丈でご注文ください。
正面付けロールスクリーンの取り付け方法
ここでは、正面付けロールスクリーンの取り付け方法について解説いたします。
正面付けロールスクリーンは設置方法がそこまで難しくないため、DIY初心者の方でもチャレンジしやすいです。
ロールスクリーンの正面付けは、以下の3ステップで行います。
- 取り付け位置の決定
- ブラケットの取り付け
- スクリーンの設置
①取り付け位置の決定
まずはロールスクリーンの設置する場所を決定します。
ネジが緩まないように、下地のある場所をお選びください。
取り付け位置が決まったら、ブラケット（取付金具）を設置する場所に目印をつけておきましょう。
ブラケットは、スクリーンの両端から5cm以上離れた場所に設置するようにしてください。
②ブラケットの取り付け
目印をつけて置いた場所にブラケットを取り付けます。
付属のネジを使用して、しっかりと固定しましょう。
電動ドライバーがあると簡単に壁に穴をあけることができます。
③スクリーンの設置
ブラケットにロールスクリーンを設置すれば、取り付け作業は終了です。
製品の上部手前にある溝を、ブラケットに差し込みます。
その後、手前から奥側に向かって製品を押し上げ、ブラケットに固定してください。
正面付け可能なおすすめロールスクリーン
最後に、当店の正面付け可能なロールスクリーン『LIFEJOIN+』をご紹介します。
ロールスクリーンは北欧インテリアの本場であるスウェーデンでデザインされた機能美あふれるシルエットが魅力です。
LIFEJOIN+最大の特徴は、2024年にiFデザインアワードを受賞したヘッドボックス。
スクリーンを巻き上げると全てヘッドボックス内に収納されます。
また、ヘッドボックスの上部もしっかりカバーされているため、正面付けをしても上部から埃が入り込みにくいです。
巻き上げ部分を隠すことでインテリア性を高め、窓辺に上質感を与えてくれます。
生地は非遮光タイプ（全4色）と完全遮光（全5色）の2タイプをご用意。
■非遮光タイプ■
非遮光タイプは柔らかく光を室内に取り込みます。
お部屋を明るく演出したいリビングやダイニングにもおすすめです。
外からの視線は遮りますので、お部屋の中で安心してお過ごしいただけます。
■完全遮光■
完全遮光生地のロールスクリーンは、外からの光が一切入り込みません。
室内からの光も漏れないようにしてくれるため、プライバシー対策にも最適です。
本記事のまとめ
本記事では正面付けロールスクリーンについて解説いたしました。
天井付けは、窓枠や部屋の天井に設置します。
一方、正面付けは窓枠の正面にロールスクリーンを取り付ける方法のことです。
窓枠を広く覆うことができるため、遮光性や遮熱性が高くなります。
また、正面付けは取り付けがしやすい点もメリットです。
一方で、正面付けのロールスクリーンはスクリーンの収納部分に埃が溜まりやすいと言うデメリットがあります。
収納部分や巻き上げた生地に埃が付着しないよう、定期的なお手入れが必要です。
正面付けロールスクリーンを設置するときは、エアコンや扉、家具などに干渉しないようサイズや配置を工夫しましょう。
しっかりとプライバシーを確保したい寝室や書斎には、ぜひ正面付けロールスクリーンをご活用ください。
