ずっと敷きっぱなしのラグ、手洗いできるものはご自宅で洗ってみませんか。
もしラグをご自宅で洗うとしたら、どこでお洗濯すると良いのでしょうか?
答えは自宅の浴室です。
浴室は洗面室より広く、周りに水がこぼれても安心です。
洗濯機洗いが可能なラグも、自宅の洗濯機に入らない場合は浴室を使うと洗いやすいです。
今回はラグ・カーペットを浴室で手洗いする方法についてご説明します。
手洗いが必要なカーペットの種類
全てのラグがお洗濯できると良いのですが、そうとは限りません。
ウールやシルクのラグは基本的にお洗濯は不可です。
ラグの素材や織り方によって、お手入れ方法は異なります。
手洗いやドライクリーニングのみ可能なもの、洗濯機で丸洗いできるもの、洗濯自体ができないものなど様々です。
この章では手洗いが可能なラグについてのご説明をします。
洗濯表示が「手洗い可」のカーペット
まずはラグの洗濯表示を確認しましょう。
タグに『手洗い可』というマークが表示されていれば、ご自宅での手洗いが可能です。
以下は、消費者庁が作成している洗濯表示です。
▼洗濯処理に関する洗濯表示▼
水洗い不可![]() |
水洗い不可のため、洗濯できません。 |
手洗い可![]() |
手洗いによる洗濯のみ可能なので、洗濯機では洗濯できません。 |
洗濯機洗い可![]() |
洗濯機による処理が可能なので、洗濯機で洗濯できます。 |
出典:消費者庁HP.「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」.
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_02.html
洗濯処理に関する表示は、洗濯桶のマークで表示されています。
手洗い可の場合は、洗濯桶の中に手が入っているマークで表します。
数字の書かれた洗濯桶のマークは、数字が水温を表し、また洗濯機の使用が可能だということを表しています。
洗濯機で洗えるラグの場合は、こちらの記事をご参照ください。
洗濯機に入らない大きいサイズのカーペット
ラグが洗濯機洗い可であっても、大きさによってはご自宅の洗濯機に入らない場合があります。
そのような場合はラグを無理に洗濯機に入れずに、ご自宅で手洗いをするようにしましょう。
無理に洗濯機に入れてしまうと、ラグの損傷や洗濯機の故障を引き起こす場合があります。
必ずご自宅の洗濯機の容量とラグのサイズを確認してお洗濯を行ってください。
下の表は、洗濯機の容量ごとに洗えるカーペットの大きさを表したものです。
▼洗濯機の容量別洗えるラグの大きさ▼
洗濯機の容量 | 8㎏ 以上 |
10㎏ 以上 |
14㎏ 以上 |
22㎏ 以上 |
ラグの大きさ | 1.5畳 (140×200㎝)以下 |
2畳 (200×200㎝)以下 |
3畳 (200×240㎝)以下 |
6畳 (261×352㎝)以下 |
お近くにコインランドリーがある方は利用しても良いでしょう。
コインランドリーでお洗濯をする場合はこちらの記事をご覧ください。
自宅のお風呂でカーペットを洗う方法
この章では、ご自宅のお風呂でカーペットを洗う方法をご説明します。
■ラグを手洗いする時の手順■
- カーペットの洗濯表示を確認する
- カーペットに掃除機を掛ける
- 目立つ汚れやシミを取る
- カーペットを畳む
- 浴槽に浸け置きする
- 浴槽の中で踏み洗いをする
- 洗剤と汚れをすすいで落とす
- 脱水する
- カーペットを乾燥させる
沢山の工程があって大変だと思われるかもしれませんが、お洗濯をしたラグは気持ちが良いものです。
ひとつずつ順番にやってみましょう。
①カーペットの洗濯表示を確認する
ラグ・カーペットの裏側に添付されている洗濯表示を確認しましょう。
桶の中に手が入っているマークが表示されている場合は、ご自宅での手洗いが可能です。
洗濯表示は洗濯方法だけではなく、乾燥機使用の可否や洗濯時の水の温度、また漂白剤の使用の可否についても書かれています。
洗濯表示には、お洗濯についての注意点が全て表示されていますので、しっかりと目を通しましょう。
②カーペットに掃除機を掛ける
ラグを手洗いする前に丁寧に掃除機をかけましょう。
最初にラグを濡らしてしまうとラグの毛足が寝てしまい、その中に埃やゴミが入り込んで取れなくなってしまいます。
先にラグの毛足の奥に詰まったゴミを取り除いておきましょう。
縦、横、水平と様々な方向からゆっくりと掃除機をかけることで、毛足に入り込んでしまったゴミも綺麗に吸い取れます。
また、この機会にラグの裏側も掃除機を掛けましょう。
カーペットの裏面は意外とゴミが溜まっています。
掃除機を掛けるときは半分ずつめくりながら行うと、裏返すよりも簡単にお掃除できます。
③目立つ汚れやシミを取る
せっかくお洗濯するので、目立つ汚れやシミは先に取っておきましょう。
シミを落とすには中性洗剤を使います。
中性洗剤を10倍に薄めたものをスプレーしてから、布でカーペットの表面を叩くように拭き取ると汚れが落ちやすいです。
ラグが色落ちしないか、端の目立たないところで試してから行うようにしましょう。
ラグの洗濯表示が漂白剤使用可になっている場合は、酸素系漂白剤もご利用頂けます。
中性洗剤の時と同じ手順で行いましょう。
初めにこのひと手間を加えることで、より一層洗い上がりが綺麗になります。
④カーペットを畳む
次にカーペットを畳みます。
カーペットは浴槽の大きさに合わせて細長く畳みましょう。
理想は蛇腹織りですが、カーペットの素材によっては難しいかもしれません。
蛇腹織りでなくても、浴槽の大きさを意識して畳むと良いでしょう。
浴槽の中に漬け置きにして踏み洗いを行いますので、浴槽の中にちょうど入る大きさに畳んでください。
浴槽とラグの間に隙間が無い方が、踏み洗いをする時に足が滑り落ちなくて安全です。
また、汚れた方を表にして畳むのも大切です。
その方が汚れが良く落ちます。
⑤浴槽に浸け置きする
ラグを浸け置きするために、予めぬるま湯を浴槽に張っておきましょう。
お湯の温度は30~40度が目安です。
お湯に洗濯用の中性洗剤か、おしゃれ着用の洗剤を先に溶かしておきます。
おしゃれ着用の洗剤は泡切れが良く、また生地にも優しいのでおすすめです。
なければ、お洗濯用の中性洗剤でも問題ありません。
洗剤をよく溶かしたお湯の中に、畳んでおいたラグを入れます。
ラグをしっかりとお湯の中に沈め、浮かんでこないのを確認して1~2時間浸け置きします。
⑥浴槽の中で踏み洗いをする
浸け置きが済んだら、いよいよ踏み洗いです。
裸足になって、浴槽の中のラグの上で足踏みします。
体重をかけて、ラグ全体をまんべんなく踏むようにしましょう。
転倒を防止するためにも、手すりや壁にしっかりと掴まって行ってください。
片面が終了したら、裏返してまた踏み洗いをします。
ラグが水を吸うと、裏返すのが困難なことがありますので、その時は1人で無理に行わずに誰かに手伝ってもらいましょう。
踏み洗いを行うと、浴槽の水が汚れてきます。
毎日直接肌に触れて使用しているラグは、思いの外汚れています。
食べ物のシミや油汚れはもちろん、皮脂汚れなどで水の色が真っ黒に濁り、驚かれるかもしれません。
そんな時は、もう一度踏み洗いを行うと良いでしょう。
一旦汚れた水を抜いて、ラグを踏んで水を切ります。
その後もう一度浴槽にお湯を張り、洗剤を入れ踏み洗いを行います。
二度洗うことでラグの洗い上がりは、より一層綺麗になります。
⑦洗剤と汚れをすすいで落とす
『洗い』が済んだら、今度は『すすぎ』です。
浴槽のお湯を全て抜き、先程と同じように足踏みしてラグの水を切ります。
そしてもう一度浴槽の栓を閉めてお湯を張り、再度踏み洗いを行いましょう。
これを3回繰り返して洗剤の泡が出なくなったら、すすぎも終わりです。
必ず洗剤が残らないようにすすぎを行いましょう。
3回で足りないようでしたら、すすぎの回数を増やしましょう。
洗剤がラグに残ったままの場合、臭いやカビの原因になったり、肌に洗剤が付着したりする可能性があります。
すすぎはしっかりと行いましょう。
⑧脱水する
『すすぎ』が済んだら、今度は『脱水』です。
浴槽から取り出す前に、浴槽の中でもラグを踏んで脱水を行いましょう。
ラグの上を満遍なく踏んで、水を押し出します。
分厚いラグや毛足の長いラグ、サイズの大きなカーペットは特にしっかり踏んでください。
水を含んだラグはとても重たいです…。
足踏みをしたとはいえ、簡単には持ち運べません。
2時間ほどラグを浴槽の縁に掛けて水を切ります。
厚手のラグは長めに浴槽の縁に掛けておくと良いでしょう。
数時間経つと水が垂れなくなりますので、水が切れてからラグを運んで干してください。
⑨カーペットを乾燥させる
『脱水』が終わったら、ラグの『乾燥』です。
ラグは裏返しにして干します。
干す場所は直射日光の当たらない風通しの良いところにしましょう。
直射日光はラグの色褪せや劣化を招きます。
物干し竿を2本利用してM字型に垂れかけるように干すと、ラグの間に隙間ができて早く乾きます。
カーペットを洗濯するときの注意点
カーペットをお洗濯するときは、次の4つの注意点があります。
■ラグを洗濯する時の注意点■
- 色落ちチェックする
- 洗剤をしっかり落とす
- 天日干しをしない
- カーペットを完全に乾かす
この章では、カーペットをお洗濯する時の注意点を1つずつ見ていきましょう。
色落ちチェックをする
ラグの種類によっては、洗剤を使用することで色落ちしてしまうことがあります。
お洗濯する時は、いきなりラグを濡らすのではなく必ず色落ちチェックをしてから行いましょう。
まず、洗剤を付けた布と水を付けた布の2つ用意します。
そしてカーペットの目立たないところで、洗剤を付けた布を使ってポンポンと叩いてみます。
この方法で色落ちするようでしたら、すぐに水を付けた布で拭きます。
その後、水拭きでも色落ちが見られるようでしたら、自宅でのお洗濯は止めてクリーニング店に相談するようにした方が良いです。
洗剤をしっかり落とす
洗剤を使ってお洗濯した後は、必ず洗剤をしっかり落としましょう。
洗剤が残っていると洗い上がりは良い香りがしますが、時間が経つと臭いの原因になることがあります。
また、ラグのシミやべたつきの原因になることがあるので、必ずすすぎをしっかりと行いましょう。
天日干しをしない
早くすっきり乾いてほしくても、ラグの天日干しは止めておきましょう。
カーペットが紫外線に晒されると美しい柄や色が褪せたりや、劣化したりする恐れがあります。
ラグを干すときは、陰干しにするようにしましょう。
カーペットを完全に乾かす
カーペットはしっかりと完全に乾かしましょう。
カーペットが生乾きですと、臭いやカビの原因になることがあります。
天日干しができないので、バルコニーで陰干しや部屋干しで乾かします。
室内で乾かす時は風通しの良い所へ置くようにしましょう。
竿を2本使って、ラグとラグの間に隙間を作ると早く乾きます。
カーペットの洗濯頻度について
洗濯可能なカーペットは年に1~2回お洗濯をしましょう。
あくまで目安ですので、ご家族の人数やご家庭の使用状況等により、お洗濯の頻度を調整してください。
小さなお子様やペットがいるお宅では、回数を増やしても良いでしょう。
また、ラグの汚れは時間が経過すると落ちにくくなるので、汚してしまったときは速やかに汚れを取り除きましょう。
季節に応じてラグを敷き替える場合、片付ける前にお洗濯することをおすすめします。
その場合は、ラグがきちんと乾いてから収納することを心がけましょう。
収納直前ではなく、数日前に洗っておくことをおすすめします。
洗濯可能なおすすめカーペット
この章では当店FROM FLOORおすすめの、手洗い可能なカーペットをご紹介いたします。
オアシス2
オアシス2は、汗ばむ夏に特におすすめの接触冷感の爽やかなラグです。
こちらのラグは、人の『TRPM8』という冷感受容体に働きかける清涼加工剤を使用しており、気温が25℃を上回ると冷たく感じます。
また反対に気温が25℃を下回ると冷たく感じず、オールシーズンご使用可能です。
手洗い可能で、何度洗って頂いてもひんやり効果は持続します。
サンプルの取り寄せが可能の商品ですので、是非手に取って肌触りを感じてみてください。
カレイド
カレイドは『エコニール』という再生ナイロンを使用して作られており、環境に配慮したサスティナブルなラグです。
エコニールは、海洋汚染の原因となっている漁網やプラスチックを元に作られた繊維です。
摩擦や摩耗に強く、従来のナイロンと変わらないクオリティです。
もちろんお洗濯にも強く、長くご愛用頂くことができます。
円を描いた幾何学模様にグレーとホワイトのお色が、北欧スタイルのお部屋によく合います。
最近人気のシャギーラグの中でも毛足が短めで、夏でもサラサラ快適にお使い頂けるラグです。
ラクー ジェオ
ラクー ジェオは防汚機能がついた国産ラグです。
こちらのラグは、PTT繊維という植物由来の原料で作られています。
PTT繊維の特徴として汚れが繊維に浸透しにくく、また汚れても拭き取りやすいことが挙げられます。
ラグの汚れに多いコーヒーやジュースといった水溶性の汚れは、サッと拭き取ることができます。
国産ハイブリッド車の内装やフロアマットにも採用されています。
また、抗菌機能付きで床暖房にも対応しており、どのお部屋にもお使い頂けるラグです。
ポリエステル100%で手洗い可能の商品です。
ワンダフィ
業界では初めてのサイズオーダー可能のウレタンラグです。
サイズを1㎝刻みでオーダーすることができ、円形や変形にも加工可能ですのでお部屋の隅々まで敷いて頂くことができます。
ウレタンの厚みは3種類、お色は10色からお選び頂けます。
床暖房対応可能で、手洗いでお洗濯して頂くことができます。
無料サンプルもございますので、是非取り寄せてご覧になってください。
本記事のまとめ
本記事ではカーペットの手洗い方法について解説いたしました。
カーペットは洗濯表示に従ってお手入れをおこないます。
手洗い可のカーペットや、洗濯機に入らない大きなサイズのカーペットは手洗いで汚れを落としましょう。
カーペットの手洗いは、浴槽を使って踏み洗いするのがおすすめです。
カーペットが半乾きの状態だと染みや臭いの原因となるため、直射日光の当たらない風通しの良い場所でしっかり乾かしきってください。
季節の変わり目にはカーペットを洗濯し、長く清潔に使えるようにしましょう。